[高周波放射は睡眠に影響を及ぼすか? 二重盲検、無作為化、プラセボ対照、クロスオーバーパイロット研究] med./bio.

Does radiofrequency radiation impact sleep? A double-blind, randomised, placebo-controlled, crossover pilot study

掲載誌: Front Public Health 2024; 12: 1481537

この研究は、睡眠中の2.45 GHzの高周波RFばく露健康成人の主観的な睡眠の質、客観的な睡眠指標、心拍変動、アクティグラフィーに及ぼす影響を、健康成人12人を対象とした4週間の無作為化二重盲検クロスオーバー試験で調べた。1週間の馴化期間後、参加者は7晩、アクティブ(ばく露)または非アクティブ(擬似ばく露)ベビーモニターのいずれかに無作為に割り付けられ、その後、1週間のウォッシュアウト期間の後に代替介入にクロスオーバーした。睡眠の主観的および客観的な評価には、ピッツバーグ不眠症評価尺度(PIRS-20)、脳電図記録(EEG)、アクティグラフィー、および心電図から得られる心拍変動(HRV)を用いた。その結果、PIRS-20スコアで示されるように、RFばく露中は擬似ばく露中と比較して、睡眠の質が大幅に低下し (p < 0.05)、臨床的に意味があった。更に、より高いスペクトル(ガンマ、ベータ、シータ帯域)では、ノンレム睡眠中にEEG出力密度が大幅に増加した(p < 0.05)。HRVまたはアクティグラフィーで統計的有意差は検出されなかった。これらの結果は、2.45 GHzの高周波デバイス (ベビーモニター) へのばく露が実際の状況下で一部の人々の睡眠に影響を与える可能性があることを示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露