この研究は、ヒト由来の分化した単球様THP-1細胞におけるシグナル伝達(ST)タンパク質およびサイトカイン発現に対する1800 MHz連続波(CW)およびGSM変調の高周波(RF)電磁界ばく露の影響を調べた。THP-1細胞は、フルボール12-ミリスタート13-アセテート(PMA)を用いて接着性マクロファージ様細胞に分化させた。分化後、細胞は1800 MHz CWまたはGSM変調RFに0(シャム)または2.0 W/kgの比吸収率(SAR)で0.5、4、または24時間ばく露した。実験にはサイトカインの陽性対照(リポポリサッカライド)およびSTタンパク質の陽性対照(アニソマイシン)、ならびに陰性対照を含めた。サイトカイン(GM-CSF、IFN-γ、IL-1β、IL-6、IL-10、TNF-α)の培養上清中の発現レベルおよび細胞ライセート中のリン酸化および全STタンパク質(CREB、JNK、NF-κB、p38、ERK1/2、Akt、p70S6k、STAT3、STAT5)の発現レベルを、Milliplex磁気ビーズアレイパネルを用いて評価した。その結果、分化したTHP-1細胞においてRFばく露による一貫した影響は観察されなかった。GSM変調におけるIL-6に対し、全てのばく露条件において統計的に有意な影響が観察されたが(P = 0.042)、多重比較調整後、どのばく露条件においてもRFとシャム間の差は残らなかった(P ≥ 0.128)。他のどのサイトカインについても、RFのいずれの変調においてもばく露条件による統計的に有意な影響は検出されなかった(P ≥ 0.078)。いずれのばく露条件においても、STタンパク質の発現レベルに統計的に有意な変化は見られなかった(P ≥ 0.320)。この研究では、ヒト由来の分化したTHP-1細胞において、SAR 0および2.0 W/kgでの1800 MHz RFばく露を最大24時間行った後でも、STタンパク質またはサイトカインの発現に変化の証拠は観察されなかった、と著者らは報告している。
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