この研究は、生後28日のマウスにおいて、比吸収率4.0 W/kgの1850 MHz高周波(RF)電磁界ばく露が皮質ニューロンに及ぼす影響を調べた。その結果、4週間の毎日のばく露後、前頭前野におけるキノコ状樹状突起スパインの数が有意に減少することが示された。更に、9日間のRFばく露は、シナプス後密度95の点在の漸進的な減少と、発達中の皮質ニューロンにおける神経突起の成長の抑制を生じた。また、シナプス形成に関連する遺伝子、例えばシナプス細胞接着分子やサイクリン依存性キナーゼ5の発現レベルが、ばく露群のマウスの大脳皮質で減少していた。モリス水迷路を用いた行動評価では、4週間のばく露期間後に空間学習および記憶の変化が認められた。これらの結果は、子どもの時期におけるRFばく露が大脳皮質のシナプス機能を乱し、それにより神経系の発達段階に影響を与え、後の認知機能にも影響を及ぼす可能性があることを強調している、と著者らは結論付けている。
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