[イラン・サブゼバルの基地局アンテナ周辺住民の電界ばく露レベルと睡眠の質との関係の評価] epidem.

この研究は、イランのサブゼヴァルにおける基地局アンテナからの3つの異なる距離で、3つの異なる時間帯に、高周波（RF）電磁界ばく露レベルを評価した。更に、異なる微小環境間、郊外と市街地間の電界の違いを調査し、基地局アンテナ周辺の住民の睡眠の質を異なる距離で評価した。その結果、異なる時間（T1, T2, T3）、異なる距離（50, 100, 300 m）の基地局アンテナ、および郊外と市街地に位置する基地局アンテナ間で、平均電界強度E Avgおよび最大平均電界強度E max Avgの値に有意差があることが示された。微小環境に関しては、E AvgおよびE max Avgの値に有意差は観察されなかった。基地局アンテナ周辺の住民では、異なる距離で5を超える睡眠の質の低下が記録され、100 m未満の距離に住む住民と300 mを超える距離に住む住民の間で、睡眠の質に有意差が観察された。全ての場所および時間で記録された電界レベルは、イラン国家標準化機構、情報通信技術庁、および国際非電離放射線防護委員会（ICNIRP）の安全基準を下回っており、調査地域での電界ばく露による潜在的リスクは存在しないことを示している、と著者らは結論付けている。