この研究は、0.1 THz照射が線虫Caenorhabditis elegans(C. elegans)の寿命、生殖能力、運動能力、脂質蓄積、および化学走性行動に及ぼす影響を調べた。その結果、30 mWで10分間/日の照射は、線虫の寿命、生殖能力、咽頭ポンプ運動、脂質レベルに対して有意な影響を及ぼさないことが示され、このTHzばく露条件において生体安全性が示唆された。しかし、照射後の屈曲能力と、イソアミルアルコールおよびジアセチルに対する化学走性反応の有意な低下が観察され、C. elegansの感覚および運動機能が悪影響を受けたことを示しており、THz照射に対する神経系の潜在的な感受性が示唆された。これらの知見は、THz技術の生物システムへの応用における安全性評価において重要であり、その神経学的影響についてさらなる調査の必要性を強調している、と著者らは報告している。
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