[2100 MHzの甲種は放射に短期および中期ばく露したラットの精巣におけるTAM受容体およびリガンドの発現レベル] med./bio.

Expression levels of tam receptors and ligands in the testes of rats exposed to short and middle-term 2100 MHz radiofrequency radiation

掲載誌: Bioelectromagnetics 2024; 45 (5): 235-248

技術の進歩に伴い、特に携帯端末からの高周波放射(RFR)が環境中に発せられることが増え、懸念が高まっている。Tyro 3、Axl、およびMer(TAM)受容体とそのリガンドは、精子形成およびテストステロン生成に不可欠である。RFRは、炎症を引き起こし、恒常性を乱すことで精巣細胞のアポトーシス誘導することが示されている。この研究は、精巣における恒常性維持とアポトーシス細胞の除去におけるTAM受容体およびリガンドの役割を調べた。短期擬似ばく露群(1週間)、中期擬似ばく露群(10週間)、およびRFRばく露群の精巣形態をヘマトキシリン-エオシン染色を用いて評価し、免疫組織化学染色を行い、すべての群における精巣のTAM受容体およびリガンド発現レベルを評価した。その結果、対照群、短期および中期擬似ばく露群では精巣の形態は正常であったが、RFRばく露群では精子形成過程および精細管の形態に異常が観察された。切断されたカスパーゼ3の免疫反応性は、短期および中期擬似ばくろ群と対照群のと間で統計的に有意な差が認められた。さらに、各群間でTyro 3、Axl、Mer、Gas 6、およびPros 1の免疫反応性有意な差は認められなかったが、RFRばく露群ではセルトリ細胞のTyro 3発現対照群に比べて統計的に有意に増加した。全体として、RFRばく露はTAMシグナル伝達に悪影響を及ぼし、アポトーシス細胞の除去を妨げ、このプロセスが感染および炎症を引き起こす可能性があることを示唆している。結果として、ラット精巣の形態および機能が損なわれる可能性がある、と著者らは結論付けている。

ばく露