この研究は、5G New Radio(5G NR)通信基地局シミュレーターからの高周波(RF)電磁界ばく露がラットに及ぼす影響を調べた。基地局は全ての年齢層に影響を与えるため、初めて異なる3つの年齢(若年、成体、老年)の雄のWistarラットを対象に実験を行った。基地局のばく露パラメータは、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインに従って選定し、周波数は2.4 GHz、動物の全身平均比吸収率(SAR)は0.0076 W/kgおよび0.0059 W/kgであった。実験期間中、体重を毎週検査し、体重増加の動態を監視した。直腸および右後肢の皮膚表面温度も毎週監視した。ばく露の最終週である第5週にモリス水迷路試験を実施した。安楽死後、実験動物と対照動物の臓器重量を測定した。その結果、調査したパラメータのうち、同じ年齢のばく露群と対照群の間に統計的有意差は認められなかった。ここで得られたデータは、5G NR基地局からのRFへの慢性ばく露によって生じるかもしれない影響を評価するために用いることができる、と著者らは結論付けている。
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