[3.5 GHzの高周波放射にばく露したマウスにおけるNLRP3インフラマソーム依存性神経細胞パイロプトーシスを介した腸内微生物叢が不安様行動を媒介する] med./bio.

Intestinal microbiota via NLRP3 inflammasome dependent neuronal pyroptosis mediates anxiety-like behaviour in mice exposed to 3.5 GHz radiofrequency radiation

掲載誌: Sci Total Environ 2024; 927: 172391

この研究は、5G通信で一般的に用いられる周波数の3.5 GHz高周波RF放射がマウスの神経行動、腸内細菌叢、および腸-脳軸代謝物に与える影響を調べた。その結果、3.5 GHz RFを50 W/m^2で1時間/日、35日間ばく露したところ、マウスに不安行動誘発し、背側海馬CA3領域でNLRP3依存性の神経細胞パイロプトーシスが伴うことが示された。更に、微生物組成は擬似ばく露群とばく露群の間で大きく異なっていた。3.5 GHz RFは糞便、血清、および脳の代謝物の変化も生じた。差異のある代謝物は主にグリセロホスホリピド代謝、トリプトファン代謝、およびアルギニン生合成に富んでいた。さらに相関分析により、腸内細菌叢の異常が差異のある代謝物と関連していることが示された。これらの結果から、RR誘発性の不安行動には、脳内の神経細胞パイロプトーシスを介して、機能不全の腸内フローラおよび代謝物が関与している可能性がある、と著者らは報告している。

ばく露