[急性マイクロ波放射によって誘発された空間記憶障害のあるラットにおける脳ネットワークのトポロジー的組織の破壊] med./bio.

この研究は、急性マイクロ波放射によって空間記憶障害を誘発したラットの脳ネットワークのトポロジカルな組織化を調べた。モリス水迷路（MWM）試験および安静状態での機能的磁気共鳴画像撮影（fMRI）を実施して、30 mW/cm2の1.5 GHzマイクロ波ばく露後のラットの空間記憶能力および脳ネットワークのトポロジー的組織化を推定した。 その結果、ばく露群はばく露の1日後の正規化クラスタリング係数（γ）が有意に低下し（p = 0.002）、ばく露の３日後の平均逃走潜時（AEL）が延長された（p = 0.002）。 0.014) 。10 mW/cm2の1.5 GHzばく露後にも、γの有意な低下（p = 0.003）が認められたが、AELの変化はなかった。対照的に、9.375 GHzばく露後では、AELまたはトポロジカルパラメータに対する悪影響は認められなかった。マイクロ波放射によって空間記憶障害を誘発したラットでは、脳ネットワークのトポロジカルな組織化に混乱を示し、これは行動学的症状よりも早く出現し、空間記憶課題の遂行能力の低下が認められないラットでも見出されるかもしれない。従って、脳ネットワークのトポロジーパラメータは、急性マイクロ波放射によって誘発される空間記憶障害の早期かつ高感度な指標として用いることができる、と著者らは結論付けている。