[電磁界はミツバチによる受粉をかく乱させる] med./bio.

Electromagnetic fields disrupt the pollination service by honeybees

掲載誌: Sci Adv 2023; 9 (19): eadh1455

この研究は、電磁界 がミツバチの受粉効率に及ぼす影響を、野外実験と実験室実験で評価した。まず、電磁界によって生じるストレス行動学的反応に関与する代謝経路における、遺伝子タンパク質発現レベルを測定した。次に、ミツバチの行動とミツバチが受粉したカリフォルニアポピーの種子生産に対する電磁界の影響を評価した。最後に、受粉失敗が植物群落の豊かさと豊かさに及ぼす影響を測定した。その結果、電磁界ばく露は、熱ショックタンパク質や抗酸化活性に関与する遺伝子発現亢進によって示されるように、ミツバチに強い生理学的ストレスを与え、行動関連遺伝子発現レベルに影響を及ぼすことが示された。更に、電磁界の近くで生育するカリフォルニアポピーの個体は、電磁界から遠くで生育する植物よりもミツバチの訪問が少なく、種子の数も少なかった。更に、電磁界植物種の豊富さおよび植物の豊かさの間にこぶ状の関係があることが認められた。この研究は、電磁界がミツバチの受粉行動および植物群落に悪影響を及ぼす証拠を示している、と著者らは結論付けている。

ばく露