この研究は、石油化学産業の高圧変電所の労働者の血液パラメータおよび肝酵素に対する、超低周波(ELF)
電磁界の影響を、2021年にイラン南部の石油化学産業で調べた。ELF電磁界へのばく露リスクと作業時間に基づいて職種を分類するため、50人の2つのグループを選んだ。一方はELFばく露群、他方は対照群とした。労働者の人口統計データ、血液パラメータ、および肝酵素は、労働者の医療記録から取得し、その変化の経過を検討した。最終段階では、電界および磁界が両群の血液パラメータおよび肝酵素に与える影響を、多重回帰モデルを用いて分析した。その結果、全ての測定点200か所で、磁界の最小値および最大値はそれぞれ0.8および2019 mG(0.08および201.9 μT)、電界の最小値および最大値はそれぞれ0.003および215 V/mであった。2018-2020年までの人口統計変数、血液および肝指標の平均から、両群に有意差は認められなかった(p > 0.05)。また、労働者のELF電磁界ばく露は許容限界を下回っていた。これらの結果から、ELF電磁界は人口統計変数、血液パラメータ、および肝酵素に対して有意な影響を与えることはない、と著者らは結論付けている。
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