[静電界ばく露は視床下部‐下垂体‐副腎軸を活性化することで末梢血中の白血球数を減少させる] med./bio.

Static electric field exposure decreases white blood cell count in peripheral blood through activating hypothalamic-pituitary-adrenal axis

掲載誌: Int J Environ Health Res 2024; 34 (1): 305-315

この研究は、マウスの白血球数に対する56.3 kV/m静電界ばく露の影響を調べた。その結果、7日間および14日間のばく露後、白血球数およびリンパ球数の有意な減少、ならびに、コルチコトロピン放出ホルモン副腎皮質刺激ホルモンおよびコルチコステロン(CORT)の血清レベルの有意な上昇が認められた。これらの指標は全て、21日間のばく露後に回復した。分析の結果、7日間および14日間のばく露視床下部下垂体副腎(HPA)軸を活性化させ得ることが示された。CORTレベルの上昇はリンパ球におけるグルココルチコイド受容体と結びつけられ、これはリンパ球移動アポトーシス促進する。21日間のばく露後、HPA軸の活性化はCORTが介在する負のフィードバックとストレス関連の神経回路の制御により低下し、白血球数が回復した、と著者らは報告している。

ばく露