研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[静電磁界と電磁界は間葉系幹細胞における活性酸素種産生の酸増強を通じて増殖および細胞死に異なる影響を及ぼす] med./bio.

Static and Electromagnetic Fields Differently Affect Proliferation and Cell Death Through Acid Enhancement of ROS Generation in Mesenchymal Stem Cells

掲載誌: Radiat Res 2022; 198 (4): 384-395

この研究は、間葉幹細胞における活性酸素種ROS)産生、ならびに細胞周期進行の変化およびおよび細胞死刺激としての酸性pH条件に対する、20 mTの静磁界および超低周波(ELF、50 Hz磁界の影響を調べた。その結果、静磁界、ELF磁界、および静磁界+ELF磁界への同時ばく露は、ROSならびに抗酸化防御系である核因子赤血球2関連因子2(Nrf2)、スーパーオキシドジスムターゼ2(SOD2)、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)の発現を増加させることが示された。また、細胞内pHはELF磁界または静磁界+ELF磁界の存在下では減少したが、静磁界下では減少しなかった。これらのばく露によるROS含量の減少はpHの上昇につながった。更に、静磁界およびELF磁界幹細胞細胞プロセス(細胞周期アポトーシス、ネクローシス)に及ぼす影響は異なっていた。静磁界細胞の24時間後の生存率を高めたが、ELFまたは静磁界+ELFはこれを低下させた、と著者らは報告している。

ばく露