[静磁界および音響雑音ばく露に関連した健康影響‐MRおよびCT放射線技師の比較] epidem.

Health effects related to exposure of static magnetic fields and acoustic noise-comparison between MR and CT radiographers

掲載誌: Eur Radiol 2022; 32 (11): 7896-7909

この研究は、スウェーデンの磁気共鳴(MR)放射線技師における静磁界および音響雑音ばく露に関連した主観的な健康不良の罹患率を、コンピュータ断層撮影(CT)放射線技師と比較し、健康への悪影響の緩和のための戦略を検討した。同国のMR検査装置のある全ての病院に横断調査票を送付し、MRおよび/またはCT技師から前年の症状(空間識失調/目眩、吐き気、金属的味覚、動きの錯覚、音が鳴る感覚/耳鳴り頭痛異常な眠気/疲労感、物忘れ、集中力低下、睡眠の困難)の罹患率ならびに彼らがその原因と考えるものについての回答を得た。ロジスティック回帰を用いて、性別、年齢、ストレス、静磁界強度、労働時間と、症状罹患率との関連を調べた。聴覚機能、労働関連騒音、悪影響の緩和のための戦略に関するデータも分析した。合計で86の病院から546人が回答し、そのうち529人が調査対象として適格であった。週当たり20時間以上のカットオフ労働時間に該当した342人を、CT(n = 75)、MR(n = 121)、両方(n = 146)に分類したところ、グループ間で症状罹患率に有意差は認められなかった。3 T以上での労働は、1.5 T以下での労働と比較して、静磁界に関連した症状を増加させた(オッズ比OR)= 2.03、95%信頼区間(CI)= 1.05-3.93)。ストレス有意な交絡因子であった。労働に関連した騒音は、MR技師よりもCT技師の方が煩わしいと感じた(p < 0.01)。MR技師は悪影響の緩和のための戦略をより多く利用する傾向があった、と著者らは報告している。

ばく露