アルコール以外の毒物に関連する脂肪肝疾患を記述する用語として、毒物関連脂肪肝疾患(TAFLD)が提唱されている。アフラトキシンは食品や飼料の汚染物質として一般的なカビ毒で、肝臓に対する毒物であることが知られており、TAFLDの潜在的原因の候補である。この研究は、低用量のアフラトキシンB1(AFB1)をSprague-Dawleyラットに単独または50 Hzの超低周波(ELF)電磁界とあわせて投与し、TAFLD、肝臓の前腫瘍性および腫瘍性病変の進行への影響を調べた。その結果、アフラトキシンを投与した雌雄のラットで、脂肪肝、炎症および異なる種類の病巣が有意に増加し、これはTAFLDのパターンと一致した。投与群の雌のみで、腺腫、胆管の嚢胞性拡張、肝細胞過形成ならびに肥大および卵形細胞過形成の有意な増加も認められた。低用量のAFB1投与はラットに脂肪浸潤、各種の病巣および腺腫等の肝病変を含むTAFLDを生じた。更に、前腫瘍性病変において観察されたパターンの変化には、脂肪肝および脂肪性肝炎(TASH)が含まれていた。ELF電磁界にはラットの肝臓における増強または毒性作用はなかった、と著者らは報告している。
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