この研究は、マウスの海馬の形態および行動に対する第4世代携帯電話の2400 MHz高周波（RF）放射への60日間のばく露の影響を調べた。雄のスイスアルビノマウス30匹を、対照群、40分間ばく露群、60分間ばく露群の3群に無作為に割り付けた。不安様行動を高架十字迷路で調べた。組織学的および立体学的検査のため、脳を頭蓋腔から解剖した。クレシルバイオレット染色した脳切片で、海馬のアンモン角の錐体ニューロンを数えた。その結果、ばく露群では対照群と比較して、不安様行動の有意な増加が認められた。組織学的観察では、ばく露群の神経海馬に収縮した形態の変性変化を伴う多くの黒色および紺色の細胞質細胞が認められた。ばく露群では対照群と比較して、錐体ニューロンおよび顆粒ニューロンの有意な減少が、海馬での立体学的分析で認められた。これらの知見は、2400 MHzの携帯電話RF電磁放射は海馬の構造的完全性に影響を及ぼし、これが不安のような行動学的変化につながったかもしれないということを示唆している、と著者らは結論付けている。
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