この研究は、空間記憶および環状アデノシン一リン酸(cAMP)応答配列結合タンパク質(CREB)関連経路に対する、2.856 GHzおよび1.5 GHzのマイクロ波の急性影響を調べた。雄のWistarラット120匹を、対照群、2.856 GHzばく露群(S群)、1.5 GHzばく露群(L群)、2.856 GHzおよび1.5 GHz累積ばく露群(SL群)の4群に割り付けた。その結果、6時間のばく露後に、空間記憶能力の低下、脳電図の変化、構造的傷害、リン酸化Ak株形質転換(p-AKT)、リン酸化カルシウム/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(p-CaMKII)、リン酸化細胞外シグナル調節キナーゼ(p-ERK)およびリン酸化CREB(p-CREB)の下方制御が認められた。S群およびL群にはp-CaMKII発現の有意な減少が認められた。脳電図(シータ波およびデルタ波)パワーの振幅、構造的傷害のレベル、ならびにp-AKT、p-CaMK II、p-CREBおよびp-ERK1/2の発現は、SL群と比較してS群およびL群に有意差が認められた。脳電図およびp-CREBの変化には、2.856 GHzおよび1.5 GHzのマイクロ波の相互作用が認められた。これらの知見は、2.856 GHzおよび1.5 GHzのマイクロ波ばく露は空間記憶の低下を生じることを示しており、これにはp-AKT、p-CaMK II、p-CREBおよびp-ERK1/2が関連しているかもしれない、と著者らは結論付けている。
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