研究のタイプ: 医学/生物学の研究

[アルゼンチンモリゴキブリの幼虫の静磁界および超低周波磁界への慢性ばく露の生物学的影響] med./bio.

Biological effects of chronic exposure of Blaptica dubia (Blattodea: Blaberidae) nymphs to static and extremely low frequency magnetic fields

掲載誌: An Acad Bras Cienc 2021; 93 (2): e20190118

この研究は、アルゼンチンモンゴキブリの幼虫ストレスのバイオマーカーであるアセチルコリンエステラーゼ(AChE)活性および熱ショックタンパク質70(HSP70)レベル、ならびに相対成長率(RGR)に対する、静磁界(110 mT)および超低周波磁界(ELF、10 mT、50 Hz)への慢性ばく露の影響を調べた。AChEは分光光度法で、HSP70のレベルは酵素結合免疫吸着法(ELISA)およびウェスタンブロッティング法で調べた。その結果、どちらの磁界へのばく露群にも、RGRの計算値の有意な変化、AChE活性の低下が認められた。HSP70レベルの上昇が静磁界ばく露群のみで認められた。ELF磁界の強度はHSP70の発現を生じるのに必要なエネルギーレベル以下であるとみられた。2種類のHSP70アイソフォームの発現パターンの違い(アイソフォーム2型が静磁界にのみ敏感であった)は、HSP70発現におけるスイッチオフによるものであろう、と著者らは結論付けている。

ばく露