この研究は、着床前後のブタ子宮筋層のエストロゲン活性を電磁界が変化させるという仮説を調べた。妊娠15-16日目の組織を採取し、電磁界(50 Hzおよび120 Hz、2時間および4時間)の存在下でインキュベートした。シトクロムP450アロマターゼ3型(CYP19A3)およびヒドロキシステロイド17βデヒドロゲナーゼ4型(HSD17B4)のmRNA転写物の量、シトクロムP450arom(アロマターゼ)、および17βヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ17βHSD)タンパク質の量、ならびにエストロン(E1)およびエストラジオール-17β(E2)放出を、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、ウェスタンブロットおよび放射免疫測定法で調べた。選択された子宮筋層の切片をプロゲステロン(P4)で処理し、電磁界に対する防御機能があるかどうかを調べた。その結果、CYP19A3 mRNA転写物の量は、50 Hzばく露群(2時間)で少なく、120 Hzばく露群(2時間および4時間)で多かった。HSD17B4 mRNA転写物の量は120 Hzばく露群(2時間)で多かった。プロゲステロンはCYP19A3およびHSD17B4に対する電磁界に関連した影響を消失させた。P4を添加した場合、電磁界はアロマターゼの量に対する抑制作用(50 Hzおよび120 Hz、2時間)または増強作用(50 Hz、4時間)を示した。E1放出は50 Hzばく露群で4時間に低下し、P4は子宮筋層からのE1放出を防護しなかった。これらの結果は、電磁界は着床前後の子宮筋層において、E1合成および放出を変化させるが、E2放出には影響しないことを示している、と著者らは結論付けている。
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