この研究は、幼若なSprague-Dawleyラットの海馬CA1錐体ニューロンのナトリウムチャネル電流(INa)、一時的な外向きカリウムチャネル電流(IA)、遅延整流カリウムチャネル電流(IK)に対する、超低周波(ELF)磁界の影響を調べた。ラット海馬スライスのCA1錐体ニューロンを、周波数(15および50 Hz)、強度(0.5、1、2mT)、ばく露時間(10、20、30分間)が異なるELF磁界にばく露した。全細胞パッチクランプ法でニューロンのINa、IAおよびIKを記録した。その結果、ELF磁界刺激はINa密度を上昇させ、IAおよびIK密度を低下させた。INaはELF磁界の周波数および強度の違いにより敏感であったが、IAおよびIKは主にばく露時間の違いに影響された。ELF磁界刺激はINa、IAおよびIKの活性化および不活性化の特性を変化させた。ELF磁界刺激はイオンチャネルに対して誘導因子ではなく調整因子としての役割を果たしており、イオンチャネルの開閉の遷移確率、ならびに構造および機能を変化させるかもしれない、と著者らは結論付けている。
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