[海馬CA1錐体細胞に対する超低周波電磁界刺激によるナトリウムおよびカリウムチャネル電流に対する変調の影響] med./bio.

Effects of modulation on sodium and potassium channel currents by extremely low frequency electromagnetic fields stimulation on hippocampal CA1 pyramidal cells

掲載誌: Electromagn Biol Med 2021; 40 (2): 274-285

この研究は、幼若なSprague-Dawleyラット海馬CA1錐体ニューロンナトリウムチャネル電流(INa)、一時的な外向きカリウムチャネル電流(IA)、遅延整流カリウムチャネル電流(IK)に対する、超低周波(ELF)磁界の影響を調べた。ラット海馬スライスのCA1錐体ニューロンを、周波数(15および50 Hz)、強度(0.5、1、2mT)、ばく露時間(10、20、30分間)が異なるELF磁界ばく露した。全細胞パッチクランプ法ニューロンのINa、IAおよびIKを記録した。その結果、ELF磁界刺激はINa密度を上昇させ、IAおよびIK密度を低下させた。INaはELF磁界の周波数および強度の違いにより敏感であったが、IAおよびIKは主にばく露時間の違いに影響された。ELF磁界刺激はINa、IAおよびIKの活性化および不活性化の特性を変化させた。ELF磁界刺激イオンチャネルに対して誘導因子ではなく調整因子としての役割を果たしており、イオンチャネルの開閉の遷移確率、ならびに構造および機能を変化させるかもしれない、と著者らは結論付けている。

ばく露