無線周波(RF:100 kHzから300 GHzまで)電磁界ばく露は着実に増加している。RF電磁界の熱に関連する影響に加えて、その他の詳細不明な、健康影響につながる可能性がある生物学的影響が存在するかもしれない。この論文の著者らは、これまでに研究されてきた多くの健康エンドポイントに照らして、系統的レビューに資するため、それらの影響の優先順位付けを試みた。文献で報告されている全ての健康エンドポイントをリスト化する調査を策定し、RF電磁界の専門家300人を対象に、それらの健康影響の優先順位(最重要、重要、重要でない)ならびにその科学的根拠を示すよう求めた。その結果、照会した300人のうち164人(54%)が回答した。回答者は、がん、熱関連の影響、悪い出生結果、電磁過敏症、認知障害、悪い妊娠結果、酸化ストレスを、RF電磁界ばく露に関して最重要であり、系統的レビューが必要なアウトカムであると格付けした。専門家らは、熱に関連するアウトカムについては、ヒトまたは動物研究からわかっていることを最重要の格付けの根拠とした。がんおよびその他のアウトカムについては、一般公衆の懸念も格付けの根拠とした。著者らは、頑強な方法でばく露の健康リスクを評価するため、健康アウトカムの優先順位付けが重要であり、それらについての系統的レビューが望ましく、また、包括的で透明性のある方法でその実施が可能であることを示している。
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