研究のタイプ: 疫学研究

[パーキンソン病患者における認知機能、睡眠パターン、視空間能力に対する携帯電話使用の影響;臨床症状の発症との相関の可能性] epidem.

Effect of mobile phone usage on cognitive functions, sleep pattern, visuospatial ability in Parkinsons patients; a possible correlation with onset of clinical symptoms

掲載誌: J Basic Clin Physiol Pharmacol 2021; 32 (2): 33-37

この研究は、パーキンソン病患者における認知障害、睡眠パターン、視空間能力の変化と、それが携帯電話の使用時間と関連している可能性を調べた。神経内科クリニックを受診しているパーキンソン病患者を年齢に応じてグループI(>60歳)とグループII(40-60歳)に割付け、神経内科医が各種の運動症状について評価・ランク付けした。運動症状以外に、認知機能と睡眠パターンを分析に含めた。携帯電話の使用時間も取得した。その結果、45-60歳のパーキンソン病患者における携帯電話の使用時間は、60歳超の患者よりも長かった。携帯電話の使用時間による運動症状の重症度の有意なばらつきは認められなかった。40-60歳の患者には睡眠不足の増加が認められた。携帯電話の使用時間の増加はパーキンソン病進行の加速と逆に関連していた。この研究では。携帯電話使用とパーキンソン病の早期発症との有意な関連が示された、と著者らは結論付けている。

ばく露