この研究は、脳の鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)およびマンガン(Mn)濃度に対する900 MHz無線周波(RF)放射へのばく露の影響、ならびにこれら微量元素の恒常性に対するビタミンEの事前投与の防護的役割を調べた。成獣の雄のSprague-Dawleyラット20匹(200 ± 20 g)を無作為に4群に割付け、対照群(ばく露なし、蒸留水を投与)、処理対照群(ビタミンEを250 mg/体重kg/日で経口投与)、処理群(ビタミンEを250 mg/体重kg/日で経口投与+900 MHz RFばく露)、擬似ばく露群(900 MHz RFばく露)[訳注:原文ではsham-exposed group (exposed to 900 MHz RFW) ]とした。ラット(ケージ内で自由に動き回ることができた)をRFに連続する30日間(4時間/日)ばく露した。脳組織中の微量元素のレベルは、実験最終日に原子吸光分析を用いて判定した。その結果、900 MHz RFばく露は、Fe、Cu、Mnレベル、およびCu/Zn比の有意な増加、ならびにZnレベルの有意な減少を生じた。ビタミンEの事前投与は、Fe、Cu、MnおよびCu/Zn比を改善したが、Zn濃度は改善しなかった、と著者らは報告している。
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