この大規模前向きコホート研究は、睡眠の質に対する携帯電話使用による無線周波(RF)電磁界の影響を推定した。「携帯電話使用と健康についてのコホート研究(COSMOS)」に参加したスウェーデン人(n = 21049)およびフィンランド人(n = 3120)について、事業者が記録したベースラインでの携帯電話使用についての情報、ならびにベースラインおよび4年間のフォローアップ時点の睡眠アウトカムを取得した。医学的アウトカム調査(MOS)睡眠アンケートを用いて、睡眠障害、睡眠適正性、昼間の傾眠、睡眠潜時、および不眠症を評価した。その結果、事業者が記録したベースラインでの携帯電話使用は大半の睡眠アウトカムと関連していなかった。不眠症については、携帯電話の通話時間が十分位の最上位(>258分/週)でオッズ比(OR)=1.24、95%信頼区間(CI)= 1.03-1.51が認められた。UMTS(第3世代、3G)からのRFばく露はGSM(第2世代、2G)より低いことを考慮して通話時間に重み付けしたところ、通話時間の十分位が最上位でOR = 1.09(95%CI = 0.89-1.33)であった。不眠症は通話時間のカテゴリーが最上位のユーザーで僅かに多かったが、UMTSはGSMよりもRFばく露が相当低いことを調整すると、この関連は携帯電話使用に関連したRFばく露以外の要因によるものである可能性が高いことが示唆された。その他の睡眠アウトカムについての関連は認められなかった。これらの知見は、携帯電話使用によるRF電磁界には睡眠の質に対する長期的な影響があるという仮説を支持していない、と著者らは結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。