この論文の著者らは、2.45 GHzのWi-Fiばく露によってヒトの睡眠に生じるかも知れない影響を調べるため、二重盲検誘発研究用の新たな頭部ばく露装置を開発した。このばく露装置は、被験者の頭部の周囲に円形(半径0.6 m)に配置した6つの同時放射指向性アンテナで構成され、睡眠中の事実上均一な頭部ばく露を可能にしている。この装置は完全にコンピュータ制御され、実際のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)シナリオで予想される、異なる送信パターンを代表する信号を適用した。擬似ばく露および実ばく露を二重盲検クロスオーバー研究デザインで適用し、関連するばく露データを連続的に記録した。アンテナの送信電力の合計は220 mW、皮質脳領域での一般的な比吸収率(SAR)は約1-2 mW/kgで、これは実際のWLANシナリオにおける現実的な最悪ケースでのばく露レベルと見なすことができた。実験中の頭部の位置のばらつきを考慮したところ、脳全体および全ての頭部組織での10 gあたりのピーク空間平均SARは、それぞれ1.5-3.5および10.4-25 mW/kgであった、と著者らは報告している。
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