このレターは、先行論文(単一の携帯電話事業者からの255,868人の携帯電話ユーザのコホートにおける死亡率を調べ、ハンドヘルド携帯電話ユーザの年齢別の全死亡率は、非ハンドヘルド(主に車載型)携帯電話ユーザとほとんど差がないことを報告した)のコホートを拡大したコホートを用い、1994年の死因別死亡率を報告している。最初の研究プロトコルでは、死亡率サーベイランス継続を要求したが、1年を超えてのデータへのアクセスは、レコードリンケージによる製品安全監視の合法性に異議を唱える集団訴訟によって阻止されたと述べている。この調査では、通話時にアンテナが頭部に近いハンドヘルド型ユーザをばく露群、自動車電話のような非ハンドヘルド型ユーザを非ばく露群と見なした。調査した死因は、白血病およびリンパ腫、白血病、脳腫瘍、全がん、心臓血管系疾患、自動車事故である。その結果、携帯電話使用時間増加に伴うリスク上昇の示唆が見られた唯一の死因カテゴリーは「自動車事故」であった;一日当たりの通話件数についても同様であった;ハンドヘルド型と非ハンドヘルド型の電話のどちらも運転の妨げになり得るため、携帯電話使用と自動車事故死のリスクとの関連を調査するため、ハンドヘルド型及び非ハンドヘルド型ユーザを合わせて傾向性を調べたところ、電話使用増加に伴う死亡リスクの上昇が見出されたが、サービス年数に伴う逆の傾向性も見られた、と報告している。この研究の限界として、分析は課金データに基づくため、どの通話が自動車からのものか、携帯電話使用は事故死の直前か、何時間運転していたか、運転時間と通話時間との関連などの情報がないことを挙げている。
コホート研究の拡張版(publication 1905を参照)において、携帯電話ユーザーの原因別死亡率を調査した。
二つの異なる種類の携帯電話(ハンドピースと一体のアンテナが通話時に頭部の極近傍にくるハンドヘルド型、及び非ハンドヘルド型、主に自動車電話)を研究に含めた。非ハンドヘルド型のユーザーは、アンテナがハンドセットの一部ではないので、非ばく露群と見なした。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | ハンドヘルド型でない電話、通話時間:中央値1.5分/日 |
集団 2 | ハンドヘルド型電話、通話時間:< 2分/日、中央値0.8分/日 |
集団 3 | ハンドヘルド型電話、通話時間:≥ 2分/日、中央値5.0分/日 |
参照集団 4 | ハンドヘルド型でない電話、サービス期間:中央値2.1年 |
集団 5 | ハンドヘルド型電話、サービス期間: ≤ 3年、中央値1.6年 |
集団 6 | ハンドヘルド型電話、サービス期間: > 3年、中央値3.8年 |
タイプ | 値 |
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合計 | 285,561 |
携帯電話使用の分数の増加に伴うリスク上昇の兆候があった唯一の死亡原因のカテゴリーは「自動車事故」であった。一日当たりの通話件数についても同様の結果が認められた。ハンドヘルド型と非ハンドヘルド型の電話のどちらも運転の妨げになり得るので、両者に違いはなかった。
携帯電話使用と致命的な自動車衝突のリスクとの関連を調査するため、著者らはハンドヘルド型及び非ハンドヘルド型の携帯電話ユーザーを組合せ、傾向性を調べた。彼らは、電話使用の増加に伴う死亡リスクの上昇を見出したが、サービス年数に伴う逆の傾向性が認められた。
この分析は課金データに基づいていたため、一部の情報(どの通話が自動車からのものか、携帯電話が致命的な自動車事故の直前に使われていたか、何時間運転していたか、運転時間と通話時間との関連)が失われていた。
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