この研究は、成獣の雄ラットの精子の質に対する、電力密度50 W/m^2、周波数220 MHzのパルス変調RF電磁界への1か月間のばく露の影響を調べた。精子細胞の数、異常、生存率の測定により、精子の質を評価した。ヘマトキシリン‐エオシン染色により、精巣の形態を調べた。酵素結合免疫吸着法(ELISA)により、セルトリ細胞及びライディッヒ細胞での分泌因子のレベルを判定した。免疫蛍光染色法により、精巣における切断されたカスパーゼ-3のレベルを判定した。ウェスタンブロット法により、精巣でのアポトーシス関連タンパク質(カスパーゼ-3、BAX及びBCL2)の発現レベルを評価した。その結果、擬似ばく露群と比較して、ばく露群の精子の質は有意に低下した。セルトリ細胞の分泌因子のレベル、及び精巣の形態は、ばく露後に明確に変化した。ライディッヒ細胞の分泌因子のレベルはばく露後に有意に低下した。精巣での切断されたカスパーゼ-3、カスパーゼ-3のレベル、及びBAX/BCL2の比率は、ばく露後に顕著に上昇した。これらのデータは全体として、この実験条件下での220MHzのパルス変調RFばく露はラットの精子の質を損ない得ることが示唆された、と著者らは結論付けている。
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