この研究は、ラットの血液パラメータ及び心筋に対する、携帯電話の無線周波(RF)放射の物理的遮へいとしてのアルミ箔の防護効果の可能性を調べた。GSM携帯電話のRF(周波数2100 MHz、全身平均の比吸収率(SAR)が0.84-1.86 W/kg)に4時間/日、30日間ばく露し、血液パラメータ(ヘモグロビン、白血球、血小板、赤血球沈降速度、白血球細胞数、コルチコステロン、CKMB)及び心筋の組織学を調べた。3月齢の雄ラット(n = 32)を無作為にK1群(アルミ箔なし、RFばく露なし)、K2群(アルミ箔あり、RFばく露なし)、P1群(アルミ箔なし、RFばく露)、P2群(アルミ箔あり、RFばく露)の4群に均等に割付けた。有意水準p < 0.05でデータを分析した。その結果、P1群では対照群[K1群]と比較して、白血球及び好中球の数が少なく、コルチコステロンのレベルが高かったが、P2群との比較ではCKMBが有意に高かった(p = 0.034)。P1群では他の群と比較して、非線維性心筋の面積分立に一致する心筋細胞数の低下が認められた(p < 0.01)。アルミ箔はげっ歯類の血液細胞及び心筋に対する携帯電話RFばく露による炎症性酸化ストレスを低下させるかも知れない、と著者らは結論付けている。
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