[労働環境における能動的植込み型医療機器(AIMD)のユーザーの電磁界ばく露の面での安全性の評価‐欧州指令2013/35/EUの要求事項に対する実践的なアプローチ] tech./dosim.

Evaluation of the safety of users of active implantable medical devices (AIMD) in the working environment in terms of exposure to electromagnetic fields - Practical approach to the requirements of European Directive 2013/35/EU

掲載誌: Int J Occup Med Environ Health 2018; 31 (6): 795-808

電磁界電子機器、特に能動的植込み型医療機器(AIMD)に誤作動を生じ、これはユーザーに不快感や健康ハザードとなり得る。労働者のAIMD(特に、心臓ペースメーカ、植込み型心臓除細動器、ウェアラブルインスリン輸液ポンプ)の利用は増加している。労働環境での電磁界は、基礎的なイミュニティ試験(EN 60601- 1-2:2015及びEN 50527-1:2016に基づく)に適用されるものより強いかも知れない。電磁界への労働者のばく露の安全性に関する欧州指令2013/35/EUは、AIMDユーザーを、電磁界ハザードについての個別の評価を必要とする「特定のリスクにある労働者」とみなしている。この研究は、医療及び産業分野の労働環境で電磁界ばく露されるAIMDユーザーの安全性を評価した。医療及び産業に適用される強い電磁界の一般的発生源の近くで、AIMDユーザーに対する「標準的安全距離(SSD)」(即ち、ばく露が欧州理事会勧告1999/519/ECの限度値以下となり、AIMDの安全性が期待される、電磁界発生源からの距離)を評価した。通常使用時の一般的なデバイス127機種の近くでの磁界及び電界強度の測定結果に基づいて分析を行った。その結果、電界に関する最長のSSD(最長180 cm)は誘電シーラーの近く、磁界に関する最長のSSD(最長450 cm)は誘導加熱器の近くで同定された。特定のAIMDユーザーについての安全を担保するのに十分な「個別安全距離」は、上述のSSDと大きくなるかも知れない(たいていはより短い)が、(入手可能であれば)AIMD製造者の詳細な安全性データに照らして考慮する必要がある、と著者らは結論付けている。

ばく露