この研究は、長時間の携帯電話使用と睡眠障害及び精神的苦悩との関連を、高等専門学校の学生の前向きコホートで縦断的に調べた。合計4333人(回答率91.5%)及び3396人(同78.4%)が、ベースライン調査及び8か月間の追跡調査にそれぞれ参加した。社会人口統計学、生活様式、1日あたりの携帯電話使用時間、平日及び週末の睡眠パターン、ならびに不眠症重症度指標、Epworth眠気尺度、簡易版Morningness-Eveningnessアンケート、Beck抑うつインベントリ、Zung自己評定不安尺度についてのデータをアンケートで収集した。1日あたり4時間以上の携帯電話使用を「長時間の携帯電話使用(LTMPU)」と定義した。その結果、ベースライン調査では、23.5%(n = 1020)の参加者が携帯電話の使用時間を4時間/日以上と報告した。ベースライン調査時のLTMPUは、追跡調査時の一連の睡眠障害及び精神的苦悩の新たな発症と関連していた(調整済みのオッズ比(OR)= 1.31-1.53)。LTMPUの中断は、これらの問題の大半についてのリスク低下と関連していた。クロスラグ分析では、携帯電話の使用時間と睡眠の質の低下及びメンタルヘルスのアウトカムとの間に双方向の関連が認められた。これらの知見は、携帯電話の過剰使用とそれに伴う精神及び睡眠の問題の防止と早期の認識が重要な役割を担っていることを示すものである、と著者らは結論付けている。
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