この研究は、900 MHz電磁界に連続的に1時間/日ばく露した性成熟期後期の雄ラットにおける、海馬の形態及び学習行動の変化を調べた。3週齢の雄のSprague-Dawleyラット24匹を、対照群、疑似ばく露群、ばく露群に均等に割付けた。ばく露群はケージ内で電磁界ばく露し、疑似ばく露群は同じケージでばく露なしで飼育した。25日間のばく露後、受動的回避試験、8本腕放射状迷路試験及びY字型迷路試験を実施し、ラットの学習及び記憶課題遂行能力を判定した。また、オープンフィールド試験及びロータロッド試験を実施し、自発運動活性を評価した。試験終了後、ラットの脳を摘出し、脳切片を作成してトルイジンブルーで染色し、海馬領域の組織病理学的評価を実施した。その結果、ばく露群の海馬で、錐体細胞及び顆粒状細胞の構造の損傷が認められた。学習、記憶または自発運動活性には有意な変化は認められなかった。性成熟期初期及び中期の900 MHz電磁界ばく露は、学習、記憶または自発運動行動に変化を生じない、と著者らは結論付けている。
[EMF-Portal注記:ばく露の詳細情報なし]
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