この研究は、雄マウスを1800 MHzの無線周波(RF)電磁界(40 μW/cm^2、SAR = 0.0553 W/kg)に2時間/日、32日間ばく露し、テストステロン産生への影響を調べた。その結果、RFばく露は(i) テストステロンのレベルを有意に低下させること、(ii) 精巣組織でテストステロン合成に関与する遺伝子(Star、P450scc、P450c17、3β-Hsd)の発現を変化させること、(iii) 制御タンパク質CaMKI/RORαを有意に減少させることが示された。イン・ビトロでRFばく露した初代培養ライディッヒ細胞でも同様の結果が認められた。但し、これらの観察結果はいずれもCaMK抑制剤のKN-93によってブロックされ、また、イオノマイシンは細胞内[Ca2+]i 及びCaMKI/RORα発現に対するRFばく露の下方制御作用を反転させた。これらのデータは、RFによるテストステロン合成の阻害にはCaMKI/RORαシグナル伝達経路が介在しているという証拠を提示するものである、と著者らは結論付けている。
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