研究のタイプ: 疫学研究

[ヒトの精液の質及び精子の機能に関連した生活様式及び人口統計学的要因] epidem.

Lifestyle and demographic factors associated with human semen quality and sperm function

掲載誌: Syst Biol Reprod Med 2018; 64 (5): 358-367

この研究は、精液のパラメータに対する生活様式及び人口統計学的要因の影響を調べた。精液分析を実施した328人を被験者に採用した。精子の生命力、先体反応及び精子DNA断片化指標を分析した。生活様式及び人口統計学についての情報((1) BMI、(2) 現在の喫煙及び飲酒頻度、(3) 睡眠習慣、(4) 1日の水分摂取量、(5) 1週間の肉消費量、(6) 運動の頻度、(7) ズボンのポケットでの携帯電話の保持、(8) 年齢、(9) 禁欲期間を含む)を収集した。その結果、総精子数は年齢(P = 0.001)、禁欲期間(P = 0.001)及び1日のコーヒー摂取量(P = 0.044)と有意に関連していた。精液量は年齢(P < 0.001)及び1日のコーヒー摂取量(P < 0.001)と有意に関連していた。精子濃度は禁欲期間(P = 0.011)及び平均睡眠時間(P = 0.010)と有意に関連していた。精子運動性は年齢(P = 0.002)及び1日当たりのジュース摂取量(P = 0.001)と有意に関連していた。運動性のある精子の総数は年齢(P = 0.003)及び禁欲期間(P = 0.009)と有意に関連していた。DNA断片化指標は年齢(P = 0.002)、不規則な睡眠習慣(P = 0.008)、禁欲期間(P = 0.032)と有意に関連していた。先体反応のある精子のパーセンテージは1日当たりのジュース摂取量(P = 0.013)と有意に関連していた。DNA断片化指標及び総精子数は生活様式及び人口統計学的要因についての最も敏感な精液パラメータであるが、精液のパラメータに対して最も影響力があるのは年齢である、と著者らは結論付けている。

ばく露