この研究は、携帯電話使用と抑うつ、不安、ストレスのレベル測定によるメンタルヘルスとの関連を、セルビア及びイタリアの男女の大学生785人を対象に2015/2016学年の3-5月に実施した断面研究で調べた。携帯電話の使い方と使用頻度に関する複数の刊行物と、心理的健康の測定のための「抑うつ不安ストレス尺度」からアンケートを作成した。データの統計的分析には、バイナリロジスティック回帰及び相関試験の適用も含めた。その結果、統計的分析では、若い学生(オッズ比(OR)= 0.86、95%信頼区間(CI)= 0.76-0.96)、テキストメッセージをより多く送信する学生(OR = 1.15、95% CI = 1.11-1.31)、インターネットを頻繁には閲覧しない学生(OR = 0.84、95% CI = 0.73-0.95)に、不安症状がやや多いことが示された。ストレスは、1日当たりの通話件数が少ない学生(OR = 0.79、95% CI = 0.64-0.97)、ならびに1日当たりの携帯電話通話により多くの時間を費やす学生(OR = 1.28、95% CI = 1.12-1.56)で、より一般的であった。高いストレスレベルの最も強い予測因子は、睡眠時に携帯電話を1 m以内に保持しておくことOR = 1.48、95% CI = 1.12-2.08)であった。この結果は、携帯電話使用の頻度と方法が、大学生の集団におけるメンタルヘルス問題につながる影響力を及ぼし得る因果的経路であることを示している、と著者らは結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。