この研究は、精子形成期の生殖細胞の発達に対するGSM 900 MHz無線周波(RF)及びメラトニン補充の影響を調べたSwiss albinoマウスを以下の4群に割付けた:グループ1(RFばく露3時間×2回/日、35日間)、グループ2(RFばく露3時間×2回/日、35日間+メラトニン5mg/体重kg/日)、グループ3(メラトニン5mg/体重kg/日)、グループ4(非ばく露)。精子頭部の異常、総精子数、脂質過酸化の生化学アッセイ、還元型グルタチオン、スーパーオキシドジスムターゼ活性及び精巣の組織学を評価した。加えて、精巣の生殖細胞のサブタイプのフロー・サイトメトリ評価及びコメットアッセイを実施した。精子数の減少及び精子頭部の異常につながる減数分裂の前段階での精子形成の停止を伴う、ばく露群の生殖細胞における広範なDNA損傷が認められた。更に、生化学アッセイでは、過剰なフリーラジカル産生と、その結果としての精巣及び生殖細胞の形態における組織学的及び形態学的変化が、それぞれ認められた。但し、これらの影響は、メラトニン補充したばく露群では消失したか生じなかった。よって、メラトニンはその抗酸化能及びDNA修復経路の改善能力によって、雄の生殖細胞における減数分裂の前段階での精子形成の停止を阻害し、その結果としてばく露群における精子数及び精子の形態の正常化につながる、と著者らは結論付けている。
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