[携帯電話(1800 MHz)放射はストレスを通じて卵巣および子宮の活動阻害を誘導することでマウスの雌の生殖能を損なう] med./bio.

Mobile phone (1800MHz) radiation impairs female reproduction in mice, Mus musculus, through stress induced inhibition of ovarian and uterine activity

掲載誌: Reprod Toxicol 2017; 73: 41-60

この研究は、雌の生殖機能(卵巣および子宮組織構造、ステロイド生成)ならびにストレス応答(酸化およびニトロソ性ストレス)に対する、待受け、発信および受信モード携帯電話放射(1800 MHz)の長期的な影響を調査した。その結果、携帯電話放射はマウスの視床下部卵巣および子宮において、活性酸素種ROS)、一酸化窒素NO)、脂質過酸化、総カルボニル含量、および血清コルチコステロン有意な上昇、ならびに抗酸化酵素有意な低下を生じることが認められた。対照群と比較して、ばく露群では発育中および成熟した卵胞の数、ならびに黄体ホルモンの減少が認められた。対照群と比較して、全てのばく露群で下垂体性腺刺激ホルモンLH、FSH)、性ステロイド(E2およびP4)の血清レベルの有意な低下、ならびにSF-1、StAR、P-450scc、3β-HSD、17β-HSD、シトクロムP-450アロマターゼ、ER-α、およびER-βの発現が認められた。著者らは、これらの知見は、携帯電話放射酸化ストレスおよびニトロソ性ストレスを生じ、これが雌マウスの生殖能に影響を及ぼすことを示唆している、と結論付けている。

ばく露

研究助成