この論説は、携帯電話使用と脳腫瘍との関連を報告した疫学研究の系統的レビューおよびメタ分析(Prasadら、Neurol Sci 2017)で、長期的な携帯電話使用と中程度の統計的に有意な脳腫瘍のリスク上昇との関連が認められたと結論付けられたことについて、1) 症例対照研究の結果はコホート研究では確認されていないこと、2) 症例対照研究で認められたリスク上昇が仮に証明されたとしても、脳腫瘍は稀な病気なので、総数の増加は極僅かであること、3) ばく露と脳腫瘍の発症との時間的関連が確認できず、ばく露の時点で脳腫瘍が既に存在していた可能性を排除できないこと、4) 明確な量反応関係が確認されていないこと、5) 電磁界と神経変性疾患との関連が指摘されているが、実験的知見には議論の余地があり、アルツハイマー病を除けば、真の関連を支持する疫学的証拠は示されていないこと、を指摘している。
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