[ヒト腱幹細胞へのパルス化電磁界PST®の影響:制御された実験室研究] med./bio.

Effects of the pulsed electromagnetic field PST® on human tendon stem cells: a controlled laboratory study

掲載誌: BMC Complement Altern Med 2016; 16: 293

この研究は、肩腱板断裂治療用のパルス電磁界療法装置(登録商標PST:垂直なソレノイドコイル中心部へ患部である肩を差し入れて、低周波パルス電磁界ばく露を行うもの。電磁界パラメータは不記載)で観察されている治療効果のメカニズム解明のため、PST装置をばく露装置として、バイオプシで単離したヒト肩腱板由来の腱幹細胞(hTSCs:事前実験で、さまざまな細胞への分化能を確認した)にPST信号ばく露(1時間)を与えて、hTSCs細胞への影響(細胞形態学増殖、生存力、遊走、幹細胞マーカ発現)を調べた。PST信号ばく露群および対照群は、ばく露(または無ばく露)の1時間は培養器から取り出され、その後培養器に戻して10、24、48時間培養した。その結果、PST信号ばく露群では、無ばく露対照に比べ、細胞形態学増殖、生存力、遊走において何ら有意な変化が生じなかった;その一方、幹細胞マーカ発現は、対照群では培養中に有意に減少したのに対し、PST信号ばく露群では培養中にそのような変化はなく、対照より高い発現が維持された、と報告している。

ばく露