この研究は、これまでの電磁界安全性研究に用いられてきた中国人の基準人体モデル（一定の人口集団の平均的な解剖学的構造と生理学的特徴を代表する）に、サーフェースレンダリング法（ボクセルデータを基に、三次元の表面データを立体的に表示する方法）および表面変形を適用して、ポリゴンメッシュから成る表面ファントムを提供した。体格指数の10、50、90パーセンタイル値をもつ表面ファントムを構成し、そのファントム内のSAR分布をFDTD法で計算し、20MHzから3GHzの範囲で電磁界ドシメトリへの体格の影響を検討した。その結果、細身の体格の方が全身平均SARは高くなる；皮下脂肪量、電磁界の組織侵入深度および定在波発生などの要因がドシメトリに影響する、と報告している。
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