この研究は、ラット頭蓋骨欠損モデル(n=28)を用いて、パルス電磁界(PEMF)を適用することで、骨再生のために投与される組換えヒト骨再生タンパク質2(rhBMP-2)の用量を減少させることができるか否かを調べた。ヒトでの骨再生には高用量のrhBMP-2が必要であるが、それによる副作用が生じるため、rhBMP-2の投与量を減少させて骨再生効果を得る方法として、PEMFの可能性が検討された。頭蓋に開けた直径8mmの欠損部に種々の濃度のrhBMP-2を吸収させたコラーゲンスポンジを植え込む手術の1週間後から、PEMF(パルス幅12μs、パルス周波数60Hz、振幅10ガウス)処置を1日8時間、5日間継続した。手術の4週間後にラットを屠殺して、マイクロCT検査、組織学的および免疫組織化学的分析を行った。その結果、PEMF無処置群では、骨量(BV)、骨密度(BMD)、骨梁幅(TbTh)、骨梁数(TbN)、骨梁間隙(TbSp)にrhBMP-2 濃度による有意差が見られた;PEMF処置により、rhBMP-2投与量が0、2.5、5μg の場合、骨再生の促進が見られたが、10μgの場合にはPEMFによる追加的な促進効果は見られなかった;0μgの場合、PEMFにより欠損部の中心区域に著しい骨再生が見られたが、PEMFなしでは欠損空間の橋かけがなされなかった、と報告している。
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