この研究は、電磁界(EMFs)を原因と考える特発性環境不耐症者(IEI-EMF)群と対照群を比較した基地局誘発研究2件のデータを総合的に見て、基地局からのEMFsへのばく露がIEI-EMFの人々および対照の人々の安寧に良くない影響を与えるか否かを検討した。1つはIEI-EMF 102人、対照237人でのオープン誘発試験、もう1つはIEI-EMF 88人、対照231人での二重ブラインド誘発試験である。両者とも基地局からのEMFsばく露および擬似ばく露による主観的安寧度を視覚的アナログ尺度で回答させた。データを総合的に見た結果、オープン誘発試験では、IEI-EMF者は擬似ばく露中に比べ、真のばく露中に低い安寧度を報告したが、二重ブラインド誘発試験ではそのような傾向は見られなかった;さらに、参加者は、低負荷と知らせた試験中に比べ、高負荷と知らせた試験中に低い安寧度を報告したが、これは実際のEMFsばく露との相互関係はないものであった;本人が認知するEMFs感受性の有無に拘らず、公衆の一人一人の主観的安寧と無線周波EMFsの短期ばく露の間に因果関係はないことを示す文献が集積されつつあるが、今回の知見もそれに一致するものである、と報告している。
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