このレターは、Bensonらの論文「携帯電話使用と脳の悪性新生物およびその他のがんのリスク:前向き研究」(Int J Epidemiol 2013;42:792-802)に対するものである。この研究における、「10年以上の使用者」群において聴神経鞘腫のリスク上昇が見られた(RR=2.46, 95% CI=1.07-5.64)」という重要なポジティブの知見が、アブストラクトの結論に含まれず、本文の討論の章においてのみ、デンマークのコホート研究とプーリングして論じられていることに異議を唱えている。IARCの発がん分類において無線周波電磁界が2Bに分類された根拠は、聴神経膠腫と神経膠腫の疫学研究からの限定的証拠であることを考慮すれば、この知見はその根拠を強化するものであると、レターの著者は解釈している。それに対し、Bensonらが、デンマークのコホート研究とプーリングして、統合RR=1.16(95% CI=0.75-1.18)と統計的に有意でなかったことから、携帯電話の長期使用と聴神経鞘腫のリスク上昇の因果的関連を示唆する結果とは解釈できない、と結論したことに対し、デンマークのコホート研究には携帯電話契約者の同定にいくつかのバイアス要因があり、それとプールすることは、Bensonらの研究の強みを減少させることになったと異議を唱えている。この著者は、携帯電話の10年以上の使用と聴神経鞘腫リスクを研究した4つの論文(ここに論じる2件とINTERPHONE 2011、Hardell 2009)をランダム効果メタ分析した結果として、統合RR=1.43(95% CI=0.76-2.67)を示し、この数値は、Bensonらの結論とは反対であり、証拠は決定的ではないものの、IARCモノグラフの結論を支持している、と述べている。
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