この研究は、超高周波電磁放射(EHF EMR)の抗腫瘍効果における脂肪酸(FA)の役割を調べた。HER EMRは、ホーンアンテナにより、42.2 GHz、0.1 mW/cm 2 の遠方界全身ばく露を1日20分間、5日間与えた。担がんマウスはエールリッヒ固形がん細胞を植え込んで作成した。各群7匹の成獣雄BALB/cマウスから成る、対照群(正常マウスの擬似ばく露)、HER EMRばく露群(正常マウス)、がん細胞成長観察群(担がんマウスの擬似ばく露)、がん細胞移植+HER EMRばく露群について、ばく露修了後4日目に胸腺、肝臓、血漿、筋肉、がん組織のFA成分を比較した。その結果、HER EMRばく露群およびがん細胞成長観察群では、全ての組織で一価不飽和FA成分の増加と多価不飽和FA成分の減少が見られた;がん細胞移植+HER EMRばく露群では、胸腺細胞でのFA成分が正常マウスでの成分にまで回復していたが、その他の組織の成分は、EHF EMRばく露群またはがん成長観察群での変化と顕著な差がなかった、などを報告している。
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