本研究では、重水素核磁気共鳴分光法を用いて、生体模倣膜である1, 2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスファチジルコリン/2H2O多層膜ベシクルに対するマイクロ波の作用について検討した。その結果、膜が転移点に近くなると、マイクロ波により膜界面における水分子の規則性が低下し、主相転移温度が上昇し、転移領域が拡大することが示された。ドシメトリ解析により熱の影響ではないことを確認しているので、今回見られた現象の説明には熱以外の仮説が必要であると考察している。
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