【目的】インスリン様の神経ホルモンを産生する神経分泌細胞に対する、強い静磁界および超低周波磁界への急性ばく露の影響を調べること。【対象と方法】マイマイガ(英名:gypsy moth、学名:Lymantria dispar)の前大脳(無脊椎動物の脳)の神経分泌細胞のボンビキシン様物質の免疫細胞化学的検出には、合成されたボンビキシンA鎖のN末端のデカペプチドに対するモノクローナル抗体を用いた。4回目の脱皮後の幼虫を 、3日間、強い静磁界(235mT)および超低周波磁界(2 mT)にばく露した。【結果】マイマイガの幼虫の脳のA2タイプ内側神経分泌細胞(nsn)に免疫反応性分子が存在することを報告する。ストレスの原因となる外部磁界に幼虫を3日間ばく露させたが、超低周波磁界ばく露群の方が、対照群や強静磁界ばく露群に比べて、幼虫のA2タイプnsnの大きさ、核、およびボンビキシンの分子量(4-6 kD)範囲のプロテインバンドの強度が変化した。【結論】これらは、多食性、肉食性の森林害虫マイマイガ(チョウ目ドクガ科)に対する外部磁界の影響に関する初めてのデータであるが、それはインシュリン様の神経分泌物質の合成を示唆している。
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