【背景】携帯電話使用が青年期 の脳腫瘍のリスク要因であるか否かについて、現在調査が行われている。この関連可能性を調べる症例対照研究は想起の誤差および選択バイアスを受けやすい。【目的】現在進行中のCEFALO研究(携帯電話と小児および青年期 の脳腫瘍に関する症例対照研究)の実際のデータを基にしたシミュレーションにより、無作為かつ系統的な想起の誤差と選択バイアスがオッズ比に与える潜在的な影響を評価すること。【方法】携帯電話の二つのばく露カテゴリー(規則的使用、ヘビーな使用)についてシミュレーションを行った。想起の誤差レベルには、客観的なネットワークオペレータ会社のデータを、CEFALO研究において自己申告された携帯電話使用量と比較した内的妥当性研究からの値を当てはめた。【結果】今回の内的妥当性研究では、症例群の通話回数の見積もりは平均9%過大であり、対照群は34%過大であった。同様に使用期間の見積もりは、症例群で平均52%過大であり、対照群は163%過大であった。CEFALO研究の参加率は、症例群で83%、対照群で71%であった。種々のシナリオにおいて、オッズ比に対する想起の誤差と選択バイアスの組み合わせの影響 は複雑であった。【結論】このようなシミュレーションは、これまでに行われた成人の携帯電話使用と脳腫瘍に関する症例対照研究の解釈に有用であるばかりでなく、今後行われる青年期 の研究の解釈にも有用である。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。