<目的>妊娠中のVDT使用と自然流産及び胎児の成長遅延との関連の有無を明らかにする. <方法>1986年から1987年間にカルフォルニアのサンタクララ郡の11の病因に自然流産で入院した女性(18才以上,20週以内で流産)628名と出産回数,最後の月経時期等の一致している女性1308名を同じ病院の入院患者記録より任意に抽出し,症例ー対照研究を行った.電話で本人と40分間面接し,DVT使用及びその他の基礎データを入手した.交絡因子として年齢,職業,教育レベル,人種,流産の経験,アルコール,喫煙,保険加入の有無,産前ケアの有無,妊娠回数等の検討を行った. <結果>①VDT使用者の自然流産のオッズ比は1.2(0.87-1.5).特に妊娠初期,即ち,12週以内の流産についてはオッズ比1.3(0.9-1.8)となった.②週20時間以上VDT使用する者では,胎児の成長遅延がやや増加する傾向が認められた.オッズ比は1.6(0.92-2.9).著者はVDT使用は妊娠に対して,あまり大きな危険を与えないようだが,社会的関心が高いこと,僅かなリスクの増加が見られるといった一致した傾向があることから,電磁界の影響と共に労働条件及びストレス等,VDT使用に伴う因子の検討を進めるべきであるとしている.
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