研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ラットの皮質シナプトソームに対する50Hz電磁界の影響] med./bio.

Effects of 50 Hz electromagnetic fields on rat cortical synaptosomes

掲載誌: Toxicol Ind Health 2009; 25 (4-5): 249-252

この研究は、弱いパルス電磁界EMF)に対する神経細胞の反応を調べた。ピーク値2 mTのパルス磁界の2時間ばく露シナプトソームに与えた。シナプトソームミトコンドリア呼吸数およびATP産生、膜電位シナプトソーム内Ca2+濃度、および遊離鉄とF2-イソプロスタンの放出の変化を評価した。その結果、ばく露を受けたシナプトソームにおいて、O2の消費およびATP産生は変化しなかった;シナプトソーム内Ca2+濃度はゆっくりと減少し、シナプトソーム膜の脱分極は検出されなかった;シナプトソーム懸濁液を用いて測定した遊離鉄およびF2-イソプロスタンの放出もEMFばく露後に変化しなかった;以上の知見から、皮質シナプトソーム生理学的振る舞いは弱いパルスEMFの影響を受けなかったことが示された、と報告している。

研究目的(著者による)

シナプトソームミトコンドリア呼吸速度、ATP産出、膜電位シナプトソームミトコンドリアCa2+濃度、ならびにイオン及びイソプロスタン放出の変化を評価することで、ラット皮質シナプトソーム生理学的挙動に対する電磁界ばく露の影響を調べること。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
Modulation type: pulsed
ばく露時間: continuous for 2 h

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • rectangular
ばく露時間 continuous for 2 h
Modulation
Modulation type pulsed
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 culture dishes placed inside the rectangular solenoid, constructed with 2500 turns
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 2 mT peak - - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

超低周波磁界ばく露皮質シナプトソーム生理学的挙動に影響しなかった:ばく露したシナプトソームでの酸素消費に変化はなかった;ATP産出も変化しなかった。シナプトソームミトコンドリアCa2+濃度は緩慢に低下し、僅かだが有意なシナプトソーム膜電位脱分極があった。遊離鉄及びF2-イソプロスタン放出はばく露後も変化しなかった。

研究の種別:

研究助成

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