この研究は、弱いパルス電磁界(EMF)に対する神経細胞の反応を調べた。ピーク値2 mTのパルス磁界の2時間ばく露をシナプトソームに与えた。シナプトソームのミトコンドリアの呼吸数およびATP産生、膜電位、シナプトソーム内Ca2+濃度、および遊離鉄とF2-イソプロスタンの放出の変化を評価した。その結果、ばく露を受けたシナプトソームにおいて、O2の消費およびATP産生は変化しなかった;シナプトソーム内Ca2+濃度はゆっくりと減少し、シナプトソーム膜の脱分極は検出されなかった;シナプトソーム懸濁液を用いて測定した遊離鉄およびF2-イソプロスタンの放出もEMFばく露後に変化しなかった;以上の知見から、皮質シナプトソームの生理学的振る舞いは弱いパルスEMFの影響を受けなかったことが示された、と報告している。
シナプトソームのミトコンドリア呼吸速度、ATP産出、膜電位、シナプトソーム間ミトコンドリアCa2+濃度、ならびにイオン及びイソプロスタン放出の変化を評価することで、ラットの皮質シナプトソームの生理学的挙動に対する電磁界ばく露の影響を調べること。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
Modulation type:
pulsed
ばく露時間:
continuous for 2 h
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 2 h |
Modulation type | pulsed |
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ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | culture dishes placed inside the rectangular solenoid, constructed with 2500 turns |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 2 mT | peak | - | - | - |
超低周波磁界ばく露は皮質シナプトソームの生理学的挙動に影響しなかった:ばく露したシナプトソームでの酸素消費に変化はなかった;ATP産出も変化しなかった。シナプトソーム間ミトコンドリアCa2+濃度は緩慢に低下し、僅かだが有意なシナプトソーム膜電位の脱分極があった。遊離鉄及びF2-イソプロスタン放出はばく露後も変化しなかった。
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