[超低周波電磁界にばく露された、導電性iインプラントを持つ人体モデルでの電流密度] tech./dosim.

Current density in a model of a human body with a conductive implant exposed to ELF electric and magnetic fields

掲載誌: Bioelectromagnetics 2009; 30 (7): 591-599

インプラントが、超低周波電磁界における電流密度分布に及ぼす影響を推定するために、大腿骨に髓内釘を持つ人体の数値モデルを組み立てた。髄内釘が選ばれたのは、人体に用いられる高い導電性を持つインプラントの中でこれが最も長い物の一つだからである。そのようであるため、電磁界を顕著に変化させることが期待されるのである。ばく露は、身体の上部から下部の方向の電界と、後部から前部の方向の磁界との、同時ばく露で、共に 50 Hz交流でICNIRPの参考レベルに対応した値とした: 参考レベル電界が5000Vm-1 で、磁束密度については100 μTである。モデル内部の、計算された電流密度分布は、ICNIRPによる一般公衆のための基本制限値 (2mAm-2) と比較された。結果は、インプラントが顕著に電流密度を増加せしめ、その値が9.5mAm-2まで上昇することを示し、この領域での電流密度は、インプラントのないモデルにおける0.9mAm-2とは異なった。ICNIRPの参考レベルを遵守しているにも拘らず、限定的組織において基本制限値を超過することが示された。すなわち、現在の安全制限値は必ずしも、インプラントのない人を守るのと同様には、インプラントを持つ人を守らないことを意味している。

ばく露

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