過去数年、磁界ばく露とガンとの関連研究が盛んになってきている。スウェーデンでは、電車の労働者が作業時に比較的強磁界にばく露されている。この研究の目的は、電車の運転や車掌業務に携わっている男性における白血病や脳腫瘍などのがん発症率を調べ、一般の男性の発症率と比較することである。1976年から1990年にかけて、スウェーデン鉄道で勤務した鉄道運転手(n = 7, 466) と車掌 (n = 2, 272)の全男性を対象とした。1976年から1990年の国家ガン登録を用いてがん発症率について比較した。鉄道運転手のがん発生率(全腫瘍)は、通常のスウェーデン男性よりも低いことがわかった。しかし、リンパ性白血病の発生率が、両方の職業グループの点推定で行った場合、運転手と車掌を統合した場合に高いことがわかった(相対リスク=2.2(95CI=1.3-3.2))。脳腫瘍(アストロサイトーマ)は相対リスクはほぼ1に近かった。これにより、磁界に職業的にばく露されている運転手や車掌においてリンパ球白血病の過剰リスクの証拠が提示できた。
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